出来る人をマネるな!『できない僕がスモールビジネスで成功したアイデアと方法』レビュー

書籍
本日のオススメ書籍

・できない僕がスモールビジネスで成功したアイデアと方法(著:あくたむ)

働き方改革によって副業が解禁させた会社が増えてきた昨今、書籍やネットなど様々なメディアでサイドビジネスに関する情報が発信されています。
ここでの副業とはバイトやパートの掛け持ちではなく、会社勤めなどの本業の時間外を利用し、自分自身の手で収入を得る事を指します。

人によっては本業以上の利益を得る人もいれば、いつの間にか副業と本業が逆転している人もいるでしょう。もし副業が安定すればそのまま企業してしまうことだって夢ではないでしょう。そうなれば事業で掛かる費用を経費として計上することだって出来ます。
そういった例を見ると夢とロマンを感じずにはいられません。

しかし、世の中そう簡単にはいかないものです。
成功させられる人は、才能を持ったほんの一握りの人。もしくは経験と知識を積んできた人だけです。
普通の人は企業すること以前に、本業の隙間時間で副業を始めることだって難しいと考えるでしょう。

そんな「普通な人」にこそ、今回紹介する書籍『できない僕がスモールビジネスで成功したアイデアと方法』をオススメしたい。

Amazon.co.jp: できない僕がスモールビジネスで成功したアイデアと方法 : あくたむ: 本
Amazon.co.jp: できない僕がスモールビジネスで成功したアイデアと方法 : あくたむ: 本

解説と紹介

あなたの読むそのビジネス書、ちゃんと共感できていますか?

あなたは本によって学びを得ようと考えている時、どのような基準で本を選ぶでしょうか。
好きなジャンル。読み易さ。面白さ。専門性が高さ・・・。
基準は人によって様々でしょう。
ビジネス書においても同様です。
著者の華々しい成功体験談、あるいは最新ビジネスマインドの情報など、あなたのビジネスの役立つ情報を得られる本を選ぶはずです。

さて、あなたはビジネス本を読んでいる時

ビジネスマンA
ビジネスマンA

「理屈はわかったけど自分にはハードルの高いから…」

ビジネスマンB
ビジネスマンB

「試したいけど著者のように行動的ではないから…」

ビジネスマンC
ビジネスマンC

「すごい内容だけどそこまで大袈裟にはやりたくはないかも…」

こう思った経験はないですか?

それは、その本の著者が「できる人」であるが故に、なんとなく共感できないからではないでしょうか?

ちなみに僕がとある営業についての本を読んだは、
「営業とはここまでやらないと駄目なのか…もう営業やだ…無理…」
と思ってしまいました。結局本の内容の2割も実践出来ませんでした。
(実践したかはさておき、営業職についての考え方や心構えを学べる素晴らしい一冊でした)

著者である「あくたむさん」は、私たちと限りなく近い「普通な人」である。
他のビジネス本の著者よりも人間味あふれ、感情移入のしやすくい人です。
本書はそんなあくたむさんが逆境の中から事業を起こし、数々の困難を乗り越え成功していくまでの過程が記されています。

これから起業や副業を始めたいと考えている人は、実際に起業を始めた後の感覚とその雰囲気を掴むことが出来るでしょう。
また何かを始めようと考えている人は、一歩踏み出すための背中を押しくれるための一冊になるでしょう。

能力が高いだけが成功するとは限らない?「できない人」が成功するための3つのポイント

あくたむさんは自身を「できない人」だと語り、高校も中退しており身体も弱く何度も入院を経験。コミュニケーションも苦手で、なるべく人と会話をしないライン工や倉庫作業の仕事を何度も転々としていたそうです。

しかし、35歳の時あえて起業しました。そして年収1000万を達成し事業を成功させることが出来ました。

 「やっぱりこの人もできる人なんじゃないか!?」

そんな声が聞こえてきそうですがそんなことはないです。
なぜなら「できる人」が行う方法ではなく、「できない人」が使える手段を突き詰めて実行することで、年収1000万の実績を作り上げたからです。

「事業を起こせる人間は皆優秀で、成功するためには優秀でなければならない。」
そう思っていた時期がこの本を読むまで僕にはありました。

本書の中で、僕がとても重要だと思う「できない人」の使える方法を3つまとめました。

  • 武器はあなた自身の持つ「強み」
  • 営業経験ゼロから自分を売り込むためには
  • 経験と実績こそが1番価値のある財産

・武器はあなた自身の持つ「強み」

著者は新たに事業を始める上で実績ゼロ・経験ゼロ・人脈ゼロ、そんな無謀とも思える境遇から起業しました。さい客を引き付ける目立つ成果や功績も無ければ頼れる人も居ない、そんな中でどの様にしてビジネスの世界を戦って来たのでしょうか。

その答えは自分自身の中にありました。

そのための方法として、まずはあなたの「できること」をリストアップをすることから始めます。
これは、あなたは何を仕事にして何を売っていくかを決めるための大事な作業ですので、是非参考にして下さい。

〜できること→ビジネスへの組み立て方〜

「できること」のリストは、あなたのやりたいことや好きなことをリストにするのではなく、あなたの「今、できること」をリストに上げる事が重要です。

なぜなら実績も経験もない分野を1から学んでいく必要があり、何より時間が掛かってしまうからです。そしてなにより仕事にしていくまでのその過程で挫折してしまうでしょう。

「できること」がリストアップ出来たら、今度は「それが売れるかどうか」「客はお金を払ってくれるのか」という考えを「できること」に当てはめ、絞り込んでみましょう。

そしてさらに「今の流行りのビジネス」を別にリストアップしてみよう。

今の流行りである事、それは直ぐに成果が上がりやすい仕事である事を意味する。何年も先を見据えて流行りから外れてしまうと時間が掛かってしまいます。実績や経験のない状態ではそこまでの余裕はありません。

 

こうして、商売に使える「できること」に「流行りのビジネス」を組み合わせる事で新しいビジネスモデルが出来ました。

更にここで、思いついたそのビジネスと同じビジネスを行っている会社をいくつか調べて下さい。そしてそこで使われている仕組みや使える情報を真似て、あなたのビジネスに取り入れて下さい。
こうする事でゼロの中から実績・経験の豊富な会社の技術を自分のものに出来ました。

以上の方法で考えることで、そもそも何を武器に事業を始めればいいかわからない人がどうすればいいか気づく事が出来ました。
あなた自身の「強み」を理解し、「今、できること」を探し出すことで、最初は一歩を踏み出す事が出来るしょう。

・営業経験ゼロから自分を売り込むためには

 

「できること」を突き詰めて考えることで、取り組めそうなビジネスを見つけられました。 しかし次はそれ以上に大きな問題をクリアする必要があります。

それは「どう売るか」を決めることです。

これはあなたのビジネスをどこで・誰に・どうやって売るかという、商売をするための具体的な方法になります。ここが人によっては非常に難しい所ではないでしょうか。

しかし逆を言えば、あなたに合った売り方を確立しそれを実践していく事で、あなたのビジネスはより良い方向へと近づくことができるでしょう。

〜著者の事例〜

企業ホームページの作成代行を始めることにした著者のあくたむさんは、自分から営業には行かない方法を取りました。
先ずは起業してすぐに案内のチラシやDMを作成し、相手を歯科医院に絞り込み郵送したそうです。しかし良い反応がなかったため、そこから更に新たな方法を実行しました。

それは、実既に顧客リストやノウハウを持っている「できる人」に営業をしてもらうという方法でした。

営業代行ではありません。成果に対して相手がとことん得をする良い条件で約束を交わし、ビジネスパートナーとして相手に動いてもらいます。
これにより闇雲に飛び込みで営業をする事なく、実績と経験のない自分の売り込むことが出来ました。

それからは、パートナー候補に設定した行政書士や司法書士へDMを発送し、DMを見て頂いた候補先へ電話で事業提携の提案を行いました。
DMを相手の見てもらいやすくしたり、話を聞いてもらいやすくしたりと、手を変え品を変え試行錯誤をしました。

その結果、なんとDMを送った100人中8人とパートナーになる事が出来まし。

現状の自分を認め相手を頼る素直さと、恥もプライドも顧みずひたすらに実行する行動力。これこそが成功のための方法なのかもしれませんね。

・経験と実績こそが1番価値のある財産

 

ここまでで、新しいビジネスをどうやって売るかという方法を作ることが出来ました。
しかしこれはまだお客様へ繋がるきっかけを得ただけに過ぎません。
仮にこのまま商売に発展しても、十分に商品・サービスを提供出来ない可能性があります。特に最初は対応が不慣れな上にミスが多くなりやすいため、仕事が提示した報酬に見合わない場合があります。サービスが不十分だと最悪の場合、口コミやレビューで悪い評判が拡散されてしまいます。そうなると、せっかく協力して頂いたパートナーからも信用を無くし、今後の集客のチャンスさえも失ってしまいます。

そうならないために、先ずは無料で商品・サービスの提供をしましょう。

最初はまだ始めたばかりで実績も信用もありません。無料モニターや無料サンプルという形でお客様へ提供することで、不慣れになりがちな接客や対応の練習にもなります。

さらには商品・サービスの問題や改善点などの意見を得られるだけでは、満足した頂けたお客様が別のお客様を呼ぶ事もあるかもしれません。これが実績となります。
これにより得た経験と知識が多いほど商品・サービスの精度がより高くなり、より効率の良い仕事が出来るようになります。最初に苦戦した仕事が、2回目ではそのまま応用出来る。最初に掛かった時間も2回目では応用する事で短縮が出来ます。

この経験と知識の積み重ねこそが仕事のテンプレート(型)になり、大きな利益の生む財産なのです。

人は誰しも利益や効率を求めて近道をしようとします。しかし、薄利で非効率の中から積み上げてきた実績が、やがて人からの信用に変わり、新たな成功への道に繋がるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

起業をするというのは凄く大変な仕事で、生半可な覚悟では出来ないとものだと、この本を読んで改めて思いました。特にあくたむさんの「出来ること」と「出来ないこと」を突き詰めて考え行動に移すスタンスは、いい意味で突き抜けた考え方でとても好感が持てました。
本当に必要だったのは身に付けた能力や高い実力ではなく、行動から得られる経験と自分に合った仕組み作りであるという事が学べましたね。

今回紹介した内容はほんの一部で、あくたむさんのより実践的な方法と事例が本書には載っているいます。詳しくは是非買って読んでみてください。

先ずはおのれを知り、あなたの出来ることから探しましょうましょう。その時あなたは既に大きな一歩踏み出していることでしょう・・・。

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