最近読んだ漫画『忍者と殺し屋のふたりぐらし』の感想

書籍
スポンサーリンク

ハンバーガー=著『忍者と殺し屋のふたりぐらし』
を読んだ。

著者のハンバーガーさんといえばTwitter(現X)の上手な青髪眼鏡少女のあのハンバーガーちゃん。Twitterが壊れたあの日以降、新たな自己発信ツールとしてnoteを併用していたりもするが、これがどうしてnoteの使い方もお上手だったりする。主に自身の日常と仕事の進捗を綴った日記を投稿しており、なんと初投稿から現在まで毎日投稿を欠かさず続ける。その継続力と鬼のモチベーションは副業アフィリエイターも驚嘆の声を上げるレベルではないだろうか。知らんけど。

ハンバーガー|note
ハンバーガー

そんなnote強者であり漫画家でもある同氏の作品『忍者と殺し屋のふたりぐらし』が読みやすい上に台詞や演出がぶっ飛んでて面白い。


ここで本作冒頭のエピソードを以下にザックリまとめてみる。

〜あらすじ〜

舞台は現代日本。人々が営む裏では、多くの殺し屋たちが金のため、或いは名声のため、日夜殺しを暗躍している。
そんな殺し屋たちのなかには(多分国内の)どこかに在るとされる“忍びの里”の忍者達もいた。

女子高生・古賀このは(偽名)は、空腹で行き倒れていた忍者・さとこなんとなく保護。結果的に助けられたさとこは、このはに自身身の上を打ち明かす。
忍びの里出身の忍者であるさとこは、先輩忍者たちに言われるがまま成り行きで里を抜け出してしまう。里の掟を破り“抜け忍”となったさとこは里からやってくる忍者から追われる身となってしまった。
と、そうこうしている間に里の追手から襲撃を受けるさとこ。しかしその場にこのはによって撃退。追手の忍者は自身の放った毒苦無によりあっさりと死亡する。追手の亡骸を隠そうとするこのはであったが、ここでさとこの忍術により一瞬のうちに死体が葉っぱの塊へと変わる光景を目にする。完璧な証拠隠滅手段として目を付けたこのはは、さとこに自身が殺し屋であることを打ち明かす。そして仕事の協力を条件に追手からの保護を提案する。

こうして忍者と殺し屋=少女2人のワンルーム共同生活が始まった・・・。

現れる追手を殺し屋・このはがサクッと撃退し、抜け忍・さとこが息をするように葉っぱに変える。
殺伐としたプロットにコミカルな絵柄とシュールな演出が同居した予測不能なコメディ作品。

「死」だの「殺し」だといった物騒なワードがポンポン出てくるものの、そこまで目を覆いたくなるような激い描写がある訳でもない。かと言ってこの作品が健全かと問われれば、道徳心を疑うレベルの様子のおかしな場面が多く見られるのでやっぱり平和的な作品とも言い難い。特に追手を倒すシーンや死体を葉っぱに変えるシーンが一瞬(コマ間若しくは1コマ内)で済まされている辺りにはどことなく恐怖を感じずにはいられない。しかしながらコミカルな絵柄のおかげでシュールなギャグとしてしっかり成り立っている。アクションシーンの薄さも悪く言えばアクション性が皆無だとも取れなくもないが、僕は逆にクドさがなくアッサリとして読みやすいと感じた。
展開が割と明確な上、小難しい設定や特殊な固有名詞は出てこない。こうなると読んでいても脳に掛かる負荷はかなり少なくなる。また、絵柄が全体的に線が太くハッキリとしていることに加え、どのキャラのデザインも気持ちいいくらいに個性的である。最早遠目で読んだって判別可能なレベルでしっかりと書き分けられている。

殺伐さの中にあるアッサリとした演出。低負荷な設定。判別が容易なキャラデザイン。これほど走り読みしても笑えて楽しめる作品は本書ぐらいな物だろう。やはり早く読めて満足度の高い本は正義である。

そんな本作も3巻辺りになると作風に若干変化が見られる。以前よりもキャラや設定に踏み込んだエピソードが展開され出しただけではなく、キャラ同士の絡みがより深めに描かれている。また、これまで無かった人体欠損の描写が割とストレートに描かれていたりと闇の方も深目になってきているように感じた。
担当編集でも変わったんか?ってレベルの方向転換なようにも感じるが、百合要素が強まっててこれはこれでヨシである。深みを増す本作の今後に期待したい。

ところで本作品を連載している『コミック電撃だいおうじ』の最新号をKindle Unlimitedに加入することで実質無料(月額980円)で読むことができるのは皆様ご存知だろうか。
作品または雑誌に興味がある方々も、「そんな最強ロボみてぇな雑誌売ってる所みたことねーよ」と中指を立ててる方々も、Kindleならばお手軽簡単にスマホで読めてしまう。この機に一読してみては如何だろうか。

忍者と殺し屋のふたりぐらし(1) (電撃コミックスNEXT)

忍びの里から抜け出した世間知らずのくノ一が出会ったのは、女子高生の殺し屋!?
ひょんなことから始まった共同生活は危険(ドキドキ)がいっぱい…!
忍者×殺し屋の予測不能な同居コメディ第1巻★

Amazon.co.jp より

以上、ありがとうございました。

コメント