5月16日、日本を代表する大人気アイドル育成ゲーム『アイドルマスター』シリーズから最新ブランドとなるアプリゲームがリリースされた。その名も『学園アイドルマスター』(以下、『学マス』とする』)。
『学マス』は、アイドルをトップアイドルとするために育成するという、大枠としてはこれまでのアイマス作品と変わらないものの、活動の舞台やキャラの背景などの点でこれまでのアイマス作品とは趣を異とする。
先ず目立つ点としては、舞台がアイドル養成校『初星学園』である点が挙げられる。遊戯王におけるデュエルアカデミー、VtuberにおけるVTA、男塾における男塾、といった古より続く「養成学校」のノリにいよいよアイマスが乗っかった形だ。
アイドル養成校なだけあって、登場キャラのほとんどが学園在籍者で構成されており、例えばいつもの社長ポジションは学園長、小鳥さんポジションは先生、プロデューサーも先生・・・ではなくプロデューサー科の生徒、といった具合で『学園』らしさが不思議とアイマスシリーズによく馴染んでいる。当然、担当するアイドルたちも学園在籍者であり、その全員が専門学科である「アイドル科」の生徒となっている。
『学マス』キャラ中で最も多く目に触れられているであろう↓画像の娘も、本作担当アイドルの1人である。
彼女の名は花海咲季。初星学園高等部アイドル科1年で、『学マス』においての所謂看板キャラの1人。CVは長月あおいさんが担当している。
表情から見てとれる通り、何事にも負けず嫌いで気の強い性格をしている。そんな自信を裏付けるよう、元アスリートな運動能力と入学試験主席の学力という、文武両道な高い能力を有している。その上、何でも直ぐにこなせる程の物覚えと要領の良さを兼ね備えている。そしてなんといっても顔が良い。
その一方で、プロデューサーにおだて上げられた末にうっかり重要書類へ押印しそうになってしまうチョロい一面もある(下画像参照)。こういった10代の少女らしい未熟さに“学園”らしさを感じる。
他アイマスキャラのように、いきなり事務所のオーディションを受けてアイドルとなる道を選ばなかった理由も、この危うい社会性ならばのも納得できる。
トップアイドルだと疑わない気高さと、自信を裏付けるように自己研鑽を積む一生懸命さと生まれ持ったセンスの高さ。そして、時に覗かせる愛嬌。それがアイドル・花海咲季の魅力である。
こういった勝ち気で自信家な娘をこれまでのゲーム歴の中で僕は無意識的に避けていたのだが、どういう訳か『学マス』の花海咲季だけは忌避感を抱くことはない。むしろプレイする毎に彼女への愛着は増すばかりか、今ではアイドルとPとの二人三脚のような深い一体感さえも感じている。
どうしてここまで花海咲季にハマれたのだろうか。別に好みの属性でもなければメガネキャラでもないのに。ゲーム内での言動や性格のどこかに引っ掛かる部分があったのだろうか・・・。
現在わかっている花海咲季の情報を自分好みとこれまでの推し遍歴に照らし合わせ自己分析を試みる・・・・・・。
居た。花海咲季らしさが随所から見られる人物が、居ました。
この方はお笑いコンビ・くりぃむしちゅ〜の上田晋也さん(以下、敬称略)。ご周知の通り、彼は令和のメディア王である。
「こんなタマキン面と咲季が似てる訳ないだろ!」という一ツッコミが飛んできそうだが、残念ながらこれは事実であり、決して美味しいお弄りを狙ったボケなどではない。
初星学園アイドル科・花海咲季とメディア王・上田晋也に一体どれほどの親和性があるのか。2人の共通項とその根拠を以下に書き記してみた。
1.天然パーマ
先ずは2人の頭髪、特に毛先に注目して頂きたい。
そう、両者共に毛先が縮れている。
『学マス』公式は明言していないものの花海咲季が天然パーマであることは間違いない。きっと負けず嫌いな彼女のことだから毎朝誰より早く起きて念入りに頭髪を整えていることだろう。妹・侑芽の毛先を見るに、恐らくは花海家ご両親のどちらかが天然パーマであり、その性質が姉妹2人に遺伝したに違いない。
一方の上田晋也はご覧の通り天然パーマネントである。相方に陰毛と揶揄されてる理由も納得な縮れ具合である。
2.成績優秀
ゲーム開始時「なぜ看板キャラの赤髪の娘が壇上でスピーチしているのか?」と思ったプレイヤーは多かったことだろう。
花海咲季は前述の通り、入学試験を主席で合格するほどの学力を有する。順位は2位ではあるものの、実技試験のある初星学園入学試験において、一朝一夕の努力だけでは総合順位1位の主席を勝ち取ることなど到底叶わない。素の学力の高さがあってこそ、花海咲季は主席合格という実績を打ち立てたられたに違いない。
古くから上田晋也を知る者ならば「上田=うんちく」の数式を思い浮かばない者はいない。上田はまだメディア王となる前の時代、様々な番組でうんちくネタを振られ、その度に広く知られていない博識や雑学をお茶の間に披露していた過去を持つ。厳しい芸能界において、本業の傍らで一朝一夕の勉強だけでは博識キャラの地位を勝ち取るのは簡単ではない。今も知られる博識さのイメージを得られたのは、紛れもなく彼が素で持つ元東大教育学部(中退)の学力のおかげである。
3.元アスリート
プロフィールにも記されている通り、花海咲季は元アスリートである。どの種目・競技であるかは明言されていないが、とにかく中学生卒業までアスリートとして活動していた過去を持つ。
上田晋也は学生時代にラガーマンとして活動していた。誰がなんと言おうと元アスリートである。この情報は博識な面ほど広く知られてないないものの、かつて『くりぃむしちゅ〜のANN(オールナイトニッポン)』を聴いていたリスナーならば知っていて当然の知識である。母校のラグビー部員の名前は知らなくても濟々黌ラグビー部のメンバーなら思い出せるという元リスナーも多いことだろう。
4.負けず嫌い
こちらも公式サイト学園名簿に大きく記されている通り、花海咲季は大の負けず嫌いである。この発言がただの大口で終わせないところが彼女の強みであり魅力でもある。
上田晋也にも負けず嫌いの一面がある。珍妙なファッションを指摘されても自身の服装が変である=負けであることを認めようとしないところに、僕は花海咲季的要素を感じずにはいられない。
5.自信家
花海咲季は自信家であることは立ち絵の表情を見ればおおよそ察しがつく。実際、ゲーム内での言動からもその自信さは十二分に感じ取ることがでかる。自分の弱さすらも認め、尚も自分が一番であると疑わず突き進む姿には、太陽のような眩しさすら感じる。
上田晋也が自信家であることはネットに転がってるいつものタマキン面を見れば明白である。そうでなければ『おしゃれイズム』で「ロッキーの撮影じゃないのよぉ〜」の迷言名言は生まれなかっただろう。上田たちに着いてきていた放送当時2008年頃の小学生たちのほとんどが『ロッキー2』を知らないことだろう。にも関わらず子どもたちに対して『ロッキー2』のネタをぶっ込めたのは、上田晋也自らが己のお笑いとぶっ込みに何よりの自信を抱いていたからに他ならない。
6.ノリがいい
花海咲季をノリの良いキャラたらしめるエピソードこそ、前述の「おだてられて重要書類に押印しそうになる」エピソードである。
「ただチョロいだけだろ!」と、皆さま思われているかもしれない。
しかし、実はこれらのエピソードは全て彼女の鉄板ネタであり、彼女自身を今のポジションまで推し進めてくれたアイデンティティでもある。「母印でいい?」と尋ね今にも押印に応じてしまいそうな危うさも、全て気の強い文武両道キャラとのギャップによる笑いとお弄りを頂くための演出に過ぎない。つまり花海咲季はエンターテイメントな自分を演じられるノリの良さと極めて計算高い一面を併せ持っているのである。
たかが1ネタで、と軽く思われるかも知れない。しかし、インターネットにおいて何がキッカケで跳ね、どれがキッカケで燃えるのか、そしてその影響でどれだけの認知を得られるか。それは誰にも分からないし、誰にも予想ができない。現に、一連のネタによって心を掴まれたユーザーはX(旧ツイッター)上でも多く発見されており、数多くの人たちからの「学マスのチョロい女」としての認知を獲得するまでに至った(尚、看板キャラ3人全員が漏れなくチョロい)。まだまだキャラ情報の少ないゲームリリース開始直後において、このスタートダッシュ(元気+10)はこれ以上にない結果と成功を生み出せたと見て間違いはない。
お伝えするまでもなく上田晋也はノリが良い。コメディアンでありメディア王たるそのキレのあるノリはラジオ『くりぃむしちゅ〜のANN』で幾度となく披露されている。例えば同番組オープニングトークにて相方・有田哲平による嘘の上田目撃に対し、上田晋也は平然と嘘に乗っかりありもしない出鱈目エピソードを20分ほど語り倒すという「月に一度のお楽しみ」を披露する。また、同番組の翌週休みの告知を今回で最終回のように語り始める有田哲平のボケに対し上田晋也は乗っかるだけでなく、物憂げな面持ちで「まあ、楽し・・・かった・・・よな?」と寂寞の思いを吐露する。しかもこれらの件は休みが決まるたびに行われるのだから、どれほど上田晋也のノリが良いかどうかは最早これ以上言うに及ばない。
7.挫折を経験している
元アスリートの花海咲季がなぜアイドルに転身したのか。その理由にはアスリート時代の挫折が大きく関わる。
花海咲季は、幼い頃から何をやらせても上手にこなせる物覚えの良さと上達の早さを持つ神童であった。しかしながら一方で、その上達具合は何をやらせても「上手」レベルまでしか伸びないという問題を抱えていた。アスリート時代、どれだけ努力してもやがて直ぐ限界に達してしまい、どんな競技に挑戦しても「そこそこ止まりの選手」にしか成れなかった。アスリートとしての体格にも恵まれなかった彼女はその道を断念し、新たな夢を探すことになる。そうして見つけた夢がアイドルだった。花海咲季にとってアイドルはただの夢ではなく、挑戦と再起の道でもあったのだ。
「上田晋也に上と同等のエモいエピソードはあるのか?」と思った方もいるだろう。
残念ながらメディア王もプロパン屋の子。上田晋也にだってにもアスリートとしての辛い経験はある。
時は2006年10月。上田晋也は前人未到の競人・ウエダノジナンボウとして、京都競馬場を舞台にソングオブウインドや武豊の駆るアドマイヤメインらと肩を並べ菊花賞に挑んだ。競走馬相手にも自身の俊足が通用すると挑んでレースであったが、結果はソングオブウインドに敗れ2着。単勝8.6倍の評価もありまずまずの結果であったが、このレースを機に競馬界からウエダノジナンボウの名は消えてしまうこととなる。その証拠に、ウエダノジナンボウの名が消えたことによって、当時3着だったドリームパスポート以降の競走馬たちの着数が現在では一つずつ繰り上がって記録されている。
こうして再び芸能界に舞い戻った上田晋也は、かつての挫折を跳ね除け、苦節の末にメディア王の地位まで登り詰めたのであった。感動的というか、嘘みたいっていうか、まあ時間の無駄だったっていうか。
※日本放送『くりぃむしちゅ〜のオールナイトニッポン 2006年10月24日放送分』より一部出典
8.その他
・髪質の似た兄弟(姉妹)がいる:どちらも天然パーマ
・3人組で活動:花海咲季、月村手毬、藤田ことねによる看板キャラ3人組。対する上田晋也、藤木直人、森泉による『おしゃれイズム』レギュラーメンバー3人組。
・センターに立ちがち:アイマス伝統の赤色枠である花海咲季は看板キャラ3人の真ん中に立ちがち。対する上田晋也は出演番組において司会役=センターになりがち。
・ツッコミのキレが良い:勝ち気で物怖じしない花海咲季ならばハッキリと相手の間違いを指摘出来る。ツッコミ担当の芸人である上田晋也なら当然ハッキリとツッコミ世直しを行う。
9.決定的証拠
さて、ここまでの証明のなかで
(この筆者、花海咲季の情報薄いな…)
(さてはエアプか…?)
と、思われた方がいるのではないだろうか。
そんな方々のため、花海咲季と上田晋也の親和性を決定的に示した証拠をご提示しよう。
おわりに
花海咲季と上田晋也に親和性について、皆さまには上記7つ+αの共通項によって十二分にご理解頂けているでことだろう。願わくば皆さまが『学マス』をプレイによって上田のタマキン面が想起されないことを祈るばかりである。
それはそれとして、今回ご紹介した花海咲季が如何に良い女であるか、少しはお分かり頂けただろうか。上に述べた魅力はまだほんの一要素に過ぎず、これからも新規カードの実装やプロデューサーの増加によって新たな花海咲季の一面が発見されるいくことだろう。
『学マス』の今後の発展と花海咲季の益々のご活躍を祈念して、当記事締めの挨拶に代えさせていただく。暖かくして寝ろよ。
学園アイドルマスター
Bandai Namco Entertainment Inc.無料posted withアプリーチ
コメント