挑戦と理想が生んだ絆の物語『ゼンカイジャー』を語りたい

特撮
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結論

作品に秘められたもの①:相互理解の尊さ

お疲れ様です、manjiです卍

今回はタイトルの通り『機界戦隊ゼンカイジャー』について語りたいと思う。

機界戦隊ゼンカイジャー|テレビ朝日
テレビ朝日「機界戦隊ゼンカイジャー」公式サイト

放送終了から1ヶ月以上経つが、現在では『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』という新戦隊が特撮界隈を賑わせている。
前作を語るタイミングとしては遅過ぎたのかもしれない。しかし、僕の中のゼンカイジャー熱がアツい今だからこそ文字として形に残しておきたい。
今回はそんな思いからこの記事を書かせて頂いた。


さて、『ゼンカイジャー』は本当に素晴らしい作品である。それ故、語るべき要素はいくつも存在する。
以下、その例を挙げる。

  1. 奇抜な設定
  2. 丁寧な演出
  3. 魅力的なキャラクター
  4. 過去作品の絡め方
  5. 作品に秘められたもの

設定については特に飛び抜けており、「メンバーに色の概念が無い」「1人と4体のロボットがメンバー」など尖った設定が多分に含まれている。
このように設定という要素1つを取っても、ゼンカイジャーを語るには話題が尽きることはない。

そんな中でも僕が特に注目している要素は「作品に秘められたもの」である。

そんな訳で今回は「ゼンカイジャーという作品が伝えたい視聴者へのメッセージ」をテーマとし、作品について語っていこうと思う。

人間とキカイノイドの関係性が魅力的

先ずはゼンカイジャーの世界観を解説していく。

はじめに|機界戦隊ゼンカイジャー|テレビ朝日
テレビ朝日「機界戦隊ゼンカイジャー」公式サイト

ゼンカイジャーは過去作と比べても少し特殊で、並行世界をテーマとした扱った作品となっている。
機械生命体キカイノイドが住む並行世界「キカイトピア」と、人間たちの住む世界。2つが混ざり合った世界こそがゼンカイジャーの舞台である。

そんな世界になってから1ヶ月が経つが、人間とキカイノイドとの関係は良好で、お互い助け合いながら仲良く生活している。
作中でも互いの文化を分かち合う描写や、人間の子どもたちの中へ自然混ざるキカイノイドの子どもの姿も見られる。中にはたこ焼きの出店を開くキカイノイドも居るくらいだ。

このように、見た目や文化、住んでいる世界までもが違う2つの種族が、僅か1ヶ月の間で打ち解けているのである。
僕はフィクションとわかっていても、これには感動を覚えてしまった。

考えてみて欲しい。もしも突然、未知の存在が目の前に現れたとしよう。普通なら街中大混乱必至だろう。当然、仲良くなる間も無く距離を取り合う。対応を間違えれば、争いにまで発展するという最悪な可能性だってある。共存するのに何年掛かるか分からない。

しかしゼンカイジャーの世界は違う。彼らは1ヶ月以内に未知の存在と対話をし、互いの文化を尊重しながら共存の道を歩んでいる。それも本当に違和感のないくらいにだ。

僕はこの設定と世界観にかなりの衝撃を受けてしまい、作品の継続視聴を心に決めた。

しかしながらゼンカイジャーはフィクションである。現実はそうはいかない。では我々の世界の場合、国や人種の異なる人間同士ならどうだろうか。

その答えは、番組放映前から既に出ていた。

時勢による差別と価値観のぶつかり合い

放送前である2020年〜2021年といえば、やはり新型コロナウイルスの世界的蔓延が話題に上がるだろう。しかしそれだけではない。
ウイルス問題発生と同時時期、世界各地では人種や国による差別が多く見られた年でもあった。

米国内ではとある事件がキッカケとなり、肌の色の違いによる人種間の争いが激しさを増していた。そして遂には大規模な抗議デモが行われるほどに大きく発展したのである。
元々根深い問題ではあったが、同時期のコロナウイルスの感染拡大により、更に闇の深い問題として世間に取り上げられた。

また、ウイルス蔓延を原因としたアジア人差別も深刻なものであった。
現在でもウイルス発生の原因は未だ明確にならないでいる。そんな不透明な状況の中、一国の名前が原因であるかの様に取り沙汰されてしまった。そのことが発端となり、アジア系の人々がヘイトクライムの対象となってしまったのである。
その差別は凄まじく、時にはアジア系の人が激しい暴行を受ける事もあったようだ。これには僕も同じアジア系民族として、かなり恐怖を覚えたことを記憶している。

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直近で起きた2つの問題について考えてみると、やはり国や民族の違う人々が簡単に分かり合えないのではないかと思ってしまう。それほどまでに価値観や見た目の壁は大きいものなのだろう。

だからこそ僕は、ゼンカイジャー第1カイにおける冒頭の展開に感動と尊さを感じた。

特に、突如現れたキカイノイドと主人公・五色田介人が握手を交わすシーンには「こうあって欲しい理想の世界」の一旦が垣間見た気がした。

流石世界をテーマとしている作品。表現のスケールがデカい。

ゼンカイジャーが伝えたかったメッセージとは

以上の事を踏まえ『機界戦隊ゼンカイジャー』という作品に秘められたものを、僕なりに考えてみた。

ズバリ、この作品は「国や人種によって対立した人々に対するアンチテーゼ」ではないだろうか。

現在の所、差別についての話題が以前よりも取り上げられなくなってはいるが、問題は未だに根深く残ったままである。
それどころか現在では、とある国家と国家が互いの主義・主張を賭け今尚激しく争っている最中である。

このように、依然として争いは無くならないでいる。

そこでゼンカイジャー制作者達が視聴者へ伝えたい事。
それは作品を通して「異なる種族同士が歩み寄ることで生まれる尊さ」を訴え、介人という人物を通して「未知への不安と恐怖を乗り超える好奇心の大切さ」を伝えたかったのかもしれない。

もちろん全て理想なのかもしれない。しかし、作中の人間とキカイノイドが楽しそうに生活している様になれば、争いのない平和な世界になるのではないだろうか。

一旦トジテンド

第1カイの冒頭だけで結構な長さになってしまったので、ここで一度区切らせて頂く。

それにしてもまだまだ語り足りない。
やはりゼンカイジャーという作品語るべき要素が多い。どこを取っても捨てる部位がないくらいだ。
正に特撮界の鯨と言ってもいいだろう。

今回は「作品に秘められたもの」の1つを取り上げ解説をしたが、ゼンカイジャーという作品はまだまだこんなものではない。他にも素晴らしいメッセージが隠されている、と僕は思っている。

その辺りについても記事としてまとまり次第、語っていきたいと思っている。
よろしければ次回も見て頂ければ幸いです。

     

以上、ありがとうございました。

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