お疲れ様です卍
早速ですが、こちらの記事をご覧ください。
この記事は先日から話題になっている出来事で、紅白出場経験を持つ男性歌い手の「まふまふ」と、業界大手の事務所所属の女性バーチャルユーチューバー(以下Vtuber)「潤羽るしあ」の関係について今も尚騒がれている。
発端は潤羽るしあさんが自身のYouTubeチャンネル内での配信中の事で、彼女の配信画面にまふまふさんから送られたメッセージが映り込んだのがそもそもの始まりである。
その内容も普通のゲーム仲間にしてはかなりの近い距離感で、さながら“同棲“でもしているかのような関係を匂わせるメッセージだった。
お互いYouTube上で活躍しており、チャンネル登録者数はどちらも100万人を超える有名配信者である。そんな事もありファンからは批判と擁護の声が今尚飛び交っており、ツイッターでは所謂“ガチ恋勢”からのこの世の終わりのようなツイートが流れてくる様な始末である。
更に酷いことに、今回の件とウクライナ進行でピリついた世界情勢絡めた悪ノリが始まってしまうほどに、様々なネットユーザーの関心を呼ぶ事件にまで広がってしまった。
ニュースの解説は以上。
さて、今回の件についてYouTubeの解説動画を見たり、話題に触れているツイートをいくつか見ていて僕自身も思うところがある。
気持ちとしては、「共感」と「哀れみ」のようなものを当事者2人、そして互いのファン達に感じてしまう。特にファン側の批判に至る感情については全てを否定出来ない部分もある。
それはなぜか?
それは僕もVtuberにアホほどハマっていた時期があるからだ。
なので僕自身、もしかしたら「あちら側」の住人になっていたかも知れない。そう思うと他人事では無い気がする。
今回は、かつてVtuberにハマっていた時の事を思い出したので色々記事にしてみた。
また、かつての経験を踏まえて今回の炎上騒動によって感じたアレコレを語って行きたいと思う。
Vtuberにハマったキッカケ
前述した通り、過去に僕はVtuberにハマっていた時期がある。
それも割と最近で、あれはちょうど子どもが産まれてくる2020年の頃だった。
それまでに妻とは結婚していたものの、家庭内での動画視聴についても今よりも自由度は高かったし、責任感においても今より重く感じるようなことは無かったと思う。
だからこそ30過ぎた男が気軽にのめり込めたのだろうか。
まあそんな訳で、偶然ツイッターで見つけたデビューしたての「とあるVtuberの娘」を見つけてしまった。
その娘は見た目が結構好みなのもある上、喋りも饒舌で配信を見ていて楽しかった。オマケに歌に関してはプロ顔負けのクオリティだった事もあり、すぐにその娘に夢中になってしまった。
この時もうV沼にどっぷりと浸かってしまったのだと思う。
楽しかったVとの思い出
「推し」という言葉が特定の好きなアイドルやキャラクターに向けて使われるようになったのは近年の事だが、僕の好きなVtuberにもこの呼称は当てはまると気が付いた。
その時僕は「推し」という言葉を頭ではなく“心”で理解する事が出来た。
「推しが生きがい」「推しのいる生活は豊か」「推しこそ人生」といった大袈裟に見える言葉もわかるような気がした。
確かにVtuberを追っていた時期は本当に毎日楽しかったのを覚えている。
(もちろん現在の生活がつまらないとか辛いといった訳では断じて無い。むしろあの時より生活は楽しい方である。)
推しの活動を見て元気を貰えたし、仕事にも張り合いが出ていたのだと思う。
また、ネット上で同じ推しを応援するファン達と交流する事も出来た。やはり自分の好きなもの同士で語り合い、一緒に応援できる仲間を得られるのは「推し活」に張り合いが出るというものだ。
そんな「推し活」が高じて挑戦したものもいくつかある。
その娘の“ファンアート”を作るためにiPadでお絵描きを始めてみたり、その娘を布教するために配信動画の見せ場を切り取って編集した“切り抜き動画”の作成もやってみた。
今考えればとても世間に見せられた代物ではなかったが、作品が出来上がった時の達成感たるや他では得られない物である。お陰でイラストや動画作成の技術を少しだけだが学ぶことが出来た。
しかし良い事ばかりでは無い。
推し活とは生活を懸けた活動だった
人にもよるのだが、「推し活」をするには結構お金が掛かってしまう。
例えば前述したイラスト作成のために、タブレット用のスタイラスペンを買ったりもした。最終的にはiPadを最新の物にした事に合わせて最新のApple Pencilを買ったりもした。本体込みでもう十数万円コースである。
お金が掛かるのは器具だけでは無い。
彼女達Vtuberはバーチャルな見た目ではあるが立派なYouTuberなのである。
YouTuberといえば小学生がなりたい職業の上位に入るほどで、今や世間に認知された立派な仕事なのである。
例外はあるかも知れないが、ほとんどの場合は彼女のようなVtuberは仕事として活動している事になる。
彼女達のマネタイズ手段として、アドセンスによるYouTubeからの「広告収入」もあるが、「スーパーチャット機能」によるユーザーからの支援金と、「メンバーシップ機能」による有料チャンネルの会員費がある。YouTube外になると、グッズやボイスなどの「グッズ販売」も行っている。
これらについては僕自身で自制すればいいだろうが、これが中々抑えられない。その原因の1つとしてファン同士のその場のノリと同調が挙げられる。
生配信中の盛り上がった雰囲気や、誰かの投げた高額スーパーチャットにはついつい乗せられてしまうもので、翌月のクレジットカードの明細に頭を悩ませていたものだ。
しかしそれが推しの活動のためになると信じてお金を使っているのだから、当時の僕としては全く後悔は無かった。ただしその後死ぬ程後悔した。
他にもファン同士で「推しからの認知」のされ方の違いがあったり、作ったファンアートのいいね・RT数など、取り上げ出したらキリが無いのでここら辺にしておく。
ともかく、貯金額的にも精神的にも余力が無くなったのもあり、出会った時の様に推しを応援する事が出来なくなった。その後息子が誕生した事もあり、Vtuber沼から抜け出す事が出来たのであった。
※余談だが、今でも少し追っているVtuberはいるし、たまにファンアートも描いたりしている(以前ほどの熱量はないが)。
元Vtuber狂いが思う今回の同棲疑惑について思うこと
さて、長い自分語りはこれくらいにして冒頭の炎上の件についても改めてに触れて行く。
この記事を書いている時、既に両配信者共にツイッターで触れており、まふまふさんは謝罪文を投稿。るしあさんについては心身が酷く病んでいる様子のツイートがされたが、程なくして削除された。
僕が思ったのは「多くのファンを抱える有名配信者の割には管理が甘すぎる」という事だ。考えなくてもここまで拗れるリスクはあるのだと思うが、起こってしまったのだからもう仕方ない。
これから納得のいく説明がさせるかどうか、どのくらいの時間が掛かるかどうかが焦点になってくるだろう。
今回の件だが、ファンにとっては本当にショックな出来事だったろうと思う。
応援していた推しに対して“もしかして”というワンチャンスを思い浮かべているファンもいるだろう。そんな人達にとっては推しに裏切られた辛さもあり、その相手への憎しみも凄まじい事だろう。
しかし考えてみて欲しい。
アイドルや芸能人の熱愛報道・結婚報告などはよくあるパターンだが、僕の様なオタクの中でもよく起きている事である。
結局人間ってそんなもの
ファン達の中で湧いてきた妬みと嫉み、そして不安と悲しみといった感情は、今回のようなニュースだけで起きるものでは無い。
オタクというのはそもそもモニターや紙の中に居る相手になぜかワンチャンスを感じてしまうものだ。
今風に言えば「ガチ恋」してしまうのである。
例えば、とある作品に推しキャラクター(自分とは異性)がいたとする。物語の進行上、作品内で他のキャラクター(自分と同性)と推しのキャラがいい感じになっていき、最終的に恋人のような関係になってしまったとする。
この時、相手キャラがいい人物であるかや、いい感じになっていく過程が素晴らしければ許す事が出来るかも知れない。
しかし相手キャラが某◯藤◯のような男性キャラだったとしたら、あなたは許す事が出来るだろうか??
推しのキャラクターへの思い入れが強いほど許す事が出来ないだろう。
別の例として僕が実際に体験した話をしよう。
『ゆるキャン△』という作品がアニメ放映された直後の頃、原作漫画のとあるシーンが切り抜かれてアップされていた。
そのシーンではメインキャラの女子同士の掛け合いが描かれていて、1人が「クリスマスは彼氏と過ごす」という発言に対してもう1人がかなり驚いている様子の場面だった
僕はこの当時『ゆるキャン△』の事はよく知らず、「キャンプの描写が凄いアニメ」という認識しか無かったが、
どういう訳か全く知らない女性キャラに対してどうしようもない感情を持ってしまった。そして、描写されてすらいない「彼氏」に対して妬み・嫉みの感情が湧き上がってきた。
そのあと直ぐに作品について調べ、即単行本を購入した。そして僕が見たシーンのその後のコマを見てずっこけたと同時に、ついさっきまで知らなかったキャラに対して謎の安心をしたことをよく覚えている。
要するに、オタクとはフィクションのキャラにも愛着に関係無く深い嫉妬心を持ってしまうのである。
こうなると、元がイラストであるVtuberや歌手・アイドルに対しても嫉妬心が爆発してしまうのも仕方のない事なのだと思う。
結局のところ、人間というのはそういうものなのだろう。
画面の奥、紙の中、舞台の上、近所の誰か・・・場所なんかは問題ではなく、そこで会った人達に好意を持ってしまう事で生まれる感情こそが、今回の件の根底にある物だと思う。
配信者が活動をしファンを持った時点で、いつだって起こりうる事なのである。
だからって人を傷つけてはいけない
ここまでで、ファンの心情をメインに僕の話を交えながら共感の理由を述べさせてもらった。
しかしこれだけは言っておきたい。
- 例えどんなに理不尽な目にあったからといっても、人を傷つけることをしてはいけない。
- どれだけ自分に正義があったとしても、SNS上で気軽に人を傷つけるような言葉を投げてはいけない。
- 発言に自信が持てない程の言葉を相手にぶつけてはいけない。
発言する前に、言われた相手がどう思ってしまうか、どんな行動に及んでしまうかを冷静になって考えよう。
お兄さんと約束だ!
「逆だったかもしれねェ」という戒めの心
自分の思い出も語れて、思った事も言語化も出来、言いたい事も言えた。
完璧に語り尽くしたのでここらでまとめに入らせてもらう。
ぶっちゃけた話、今回の件は遠くから見ている分には非常に痛快だった。
自分の知らないところで行われた生配信で知らない2人がうっかりやってしまい、それを見たファン達が発狂した様子は知的好奇心をくすぐられる。
「人間とはここまで偶像に狂えるのか」と。
しかし今のインターネット社会、いつだってどちらの立場にもなり得る。
こうやってブログで発信している身である以上、発言を間違えてしまうと何が起きるかわからない。
逆に、これから先に心からハマってしまう配信者に何かあった時、感情に任せた軽率な行動に出てしまうかも知れない。
どんな時でも「相手の立場に立って考える」という考えを忘れてはいけない。
そういうわけで、『まふまふさん』と『潤羽るしあ』がまた改めて活躍出来る事を願い、この記事を締めさせてもらいます。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
以上。
コメント